発汗のすすめ(後編)汗をかく仕組み

汗腺体のしくみと働き
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2020.3.25. 【加筆・編集しました】

(今回は前・後編に分けてあり、その後編です)

 

汗と一言でいっても、体調や環境で汗の質が違い、

その時の体調や精神状態、食生活でも違ってくる。

体の生理機能汗をかくことに興味のある方は読んでみてください。

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汗は汗腺からでている

汗腺

 

血液から汗をつくって皮膚表面に分泌し、

 

体温調節と小規模な排泄作用をしているのが汗腺(エクリン腺)です。

 

人の汗腺数に人種や地域差での差はなく、約400万〜500万あります。

 


汗腺の数は同じでも汗腺として機能している〝能動汗腺〟と

 

機能がスリープ状態の〝休眠汗腺〟に分けられ、

 

生活環境によって3歳くらいから遅くても6歳までには、

 

汗腺の能動と休眠の割合が決まるそうです。

 

 

その後も、定期的に汗をかく習慣があれば、休眠→能動へと

 

汗腺の微調整機能が働いて、暑い季節に汗をかいて体温を下げる

 

準備が整うそうです。

 

 

環境による能動汗腺数(平均値)は、

 

💦 寒冷な気候で、短く涼しい夏と長く厳しい冬が特徴のロシアは約180万

 

💦 高温多湿の熱帯性気候で、年間平均気温が26.5℃のフィリピンは約280万

💦 国土が南北に長く(北部は亜寒帯、本州は温帯、南部は亜熱帯気候と)

 

主に3つの気候で気温差が大きい日本では、約230万になるそうです。

 

 

能動汗腺が加齢とともに減少(休眠化)するのは、

 

脚を動かさなくなることで脚の筋肉量と発熱量の低下と連動して

 

発汗量も減るからです。

 

下半身の筋肉を鍛えることは、健康寿命を伸ばす重要なカギになるということです。

 

脚力

 

 

足先から大腿へ、さらに腰部へと能動汗腺の数が減ってゆき、

 

下半身の汗腺が休眠した分だけ上半身の発汗が過剰になって顔や頭など

 

上半身中心に発汗してしまうみたいです。

 

 

腰回りに汗が出なくなったら要注意、脚の筋力低下(老化)のサインです。

 

汗をかくメリットとデメリット

メリットとデメリット

 

人の体は、たった数%の水分が失われただけで、

 

軽度から重度まで、さまざまな障害を引き起こします。

(これだけで充分デメリットですよね。)

 

 

いざという時のために筋肉内にも水分は備蓄されているので、

 

筋肉量が少ない→ 水分の備蓄が少ない = 熱中症になりやすい。

 

一般的な筋肉量から考えると、

 

男性<女性 若者<子供やお年寄り 方がなりやすいことになります。

(体幹や下半身の筋肉量がカギになり、成人以降は高齢になるほど

熱中症🥵のリスクが高くなるということです。)

 

 

インフルエンザなどの感染症で深部体温が上昇すると強い発汗刺激になるのは、

 

体温42℃で細胞内の酸素が働かなくなって細胞が死ぬためで、

 

感染症など体にとって極限状態での発熱は大量発汗することで体温を下げ、

 

細胞を壊死から守ろうとする働きなのです。

 

 

汗をかくメリットとデメリット

 

🔵 汗をかく7つのメリット

💦 夏バテ防止や熱中症予防になる

💦 見た目的に頑張ってる感がでやすい(笑)

💦 皮膚からしか排出できない老廃物を排出できる

💦 ストレスを発散したり、リフレッシュできる

💦 浮腫みにくくなる

💦 血行が良くなる

💦 お肌が潤ってスベスベになる

 

 

🔴 汗をかく7つのデメリット

🥵 汗の臭いがする(肉食やストレス、休眠汗腺が多いと特に臭いやすくなります)

🥵 見ため的にも気になる(汗染みが目立ちにくい色や素材でカバーしましょう)

🥵 塩分で服が白く粉を吹く(休眠汗腺が多く、汗をかき慣れていないと起こります)

🥵 貧血やめまい(そもそも水分不足な上に汗をかき慣れていない可能性が高いです)

🥵 疲れやすくなる(休眠汗腺が多く、汗をかき慣れていない汗かくと疲れます)

🥵 脱水症状や熱中症に陥る(子供と高齢者は特に発汗と水分補給の習慣をつけましょう)

🥵 メイクやヘアスタイルが崩れてしまう(女性はうれしくないですよね)

 

改めて考えてみると汗をかくデメリットというよりも、

 

ライフスタイル次第という結論になりますが、運動や入浴など定期的に

 

発汗して、いわゆる〝良い汗〟をかいてこまめに汗を拭いたり着替えを

 

すれば臭いは軽減され、ベタベタ感も減ります。

 

汗をかき慣れると汗の塩分も減り、汗をかくことが単なる体温調節なら比較的

 

疲れにくくなるはずです。

 

 

服の素材を意識する

 

汗が出ることはコントロールできませんが、

 

服の素材を涼しくて乾きやすい麻やオーガニックコットン、

 

化繊なら冷感素材や速乾性、デオドラント効果のある素材のもの

 

汗が目立ちにくい織り方の繊維など状況にあわせて選ぶことで

 

汗をかいても乾きやすく臭いも気にならなくなるはずです。

 

素材

 

また、定期的に水分補給をして発汗する習慣をつけておけば、水分不足が原因

 

するめまいや、発汗による疲れも起きにくなります。

 

 

人の体は、一部分が圧迫されるとその部分の汗が蒸発しにくくなるため、

 

発汗量が減少し、発汗量を保とうとする機能がはたらいて顔や頭以外の

 

部分で多く汗をかいて発汗のバランスを保つそうですが、

 

着物の帯ってもしかしたら顔や頭に汗をかかないように体を圧迫する役目を

 

果たしているのかも知れません。

まとめ

まとめ

 

シュチュエーション的にあまり汗をかきたくないこともありますが、

 

汗をかくこと自体は、体にとってはごく自然で健康的なことです。

 

 

日常的な体温調節からストレス発散などの体調管理まで

 

特に春先から秋までは、汗をかくことがキッカケになって体調をコントロール

 

しやすくなる事が多いように感じます。

 

 

ただし、汗の量の多い少ないは自己判断にはなりますが、

 

冬なのにポタポタ汗をかいたり、手のひらや足の裏の汗があまりに多い場合は、

 

一度病院を受診してみてください。

 

 

このブログがあなたの健康維持・獲得のキッカケやヒントになると幸いです。

 

長文になりましたが前編後編と最後まで読んでいただきありがとうございました。

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