患部の固定は必要か?【③】部分と全身のバランス

リカバリー体のしくみと働き
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2024.9.15  【加筆・編集しました】

(このブログは①・②・③に分けてあり、その③です)

 

 

今回は、関節を固定して動かさないようにする処置

(ギブス/コルセット/サポーター/テーピングなど)のデメリットについて

興味のある方は是非読んでみてください。

 

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関節を正しい角度で使い続けること

正しい角度

 

 

関節を固定して動かさなようにするって(関節保護の目的においては)必要な処置ですが、

 

固定の強さレベルや期間を間違えると、関節を動かさないことのリスクが高くなります。😨

 

関節が固着して固まってロック状態にならないようにするには、

 

⭕️ 関節を正しい(適切な)角度を保つこと

 

⭕️ 関節を適度に動かし(使い)続けること

 

 の2つがカギになります。

 

 

肩関節が動くメカニズムとは

 

例えば、肩関節が動く時、腕が水平までは肩関節(肩甲骨)は上方には動かず、

 

腕の骨の肩側先端の球状部分(上腕骨頭)が肩関節へ滑り込んでいき、

 

水平よりも上になると肩甲骨自体が外転して腕が真上まであがるように

 

 

メカニズムを意識して動きをコントロールしながら

 

腕を上げることにだけ意識が行ってしまわないように

 

前後左右への極端な重心の偏りや、腰が反ったり体幹が斜めに傾かないよう

 

垂直と水平と重心を意識して安定して体幹を使う/体を動かす

 

そんな意識的な工夫が必要になります。

 

 

固定を外した後のチェックポイント

 

捻挫などで一定期間ギブスやシーネ、包帯などで固定をして

 

固定具を外した後、関節を動かして痛みが無いかの確認だけでなく、

 

⭕️ 痛めた関節の可動域がどのくらい狭くなっているのか、

 

⭕️ 底屈、背屈/内反し、外反し/内旋、外旋などの動きが、

 

健側と比べて動く角度に差がないか、動かしづらさやツッパリ感はないか、

 

⭕️ 腫れや熱感、両方の距骨(踝の下や足首前面)を押さえて圧痛はないか、

 

⭕️ 足首(足関節)を動かすとゴリゴリと異音がしないか、

 

⭕️ 足裏全体にしっかり荷重できているか、(加重が偏っていないか)

 

⭕️ しゃがんだ際に両足に均等荷重できているか、

 

⭕️ 足底の3つのアーチはつぶれていないか、

 

⭕️アーチだけでなく膝の高さに左右差はないか、膝頭と爪先の向きがズレていないか

 

などの項目をチェックしながら、

 

関節だけでなく全身を動かしてチェックしていく必要があります。

 

テーマは、基本的な動き+全身で動く

リカバリー

 

木を見て森を見ず

 

たしかに傷めた部分は気になるけど、そこだけを意識してしまうと

 

肝心なことを見逃したり全体のバランスがおかしくなってしまう

 

 

メイク💄をする時、目を大きく見せたいからとアイメイクの強調が過ぎると

 

顔全体のバランスがおかしくなって目が大きすぎるアニメ顔になってしまいます。

 

 

なにかを主張したり強調したり意識する事は大切ですが、

 

バランスも考えないと、全体のバランスが〝おかしな〟ことになってしまう。

 

 

大切なことは〝個〟と〝全体〟のバランスを意識するということです。

 

 

個と全体の調和を意識する

 

ここでいう〝個〟とは、

 

🟢 肩や足首の関節の基本的な動きがキッチリとできているのか

 

🟢 可動域は正常なのか?正常でない場合、どのくらい正常に近づいているのか?

 

 

を見極めて、どうすれば正常に戻るのか、具体的になにが必要なのか?

 

🟡 足関節の整復やアライメントの調整なのか?

 

🟡 基本的な動きの反復動作による機能回復なのか?

 

🟡 落ちてしまった筋力の回復と固まった筋膜の解放なのか?

 

これらを抜かりなくチェック👀たり観察しながら、

 

個の動きと全体の動きがどれだけ調和して動けているか。

 

 

そして、ここでいう〝全体〟とは、

 

🟠 足首、膝、股関節、骨盤の動きの連動性

 

🟠 足首、膝、股関節、骨盤の動き始めの優先順の確認

 

🟠 重心ポイントが足首、膝、股関節、骨盤の動きでそっれぞれズレていないか

 

などをチェックしながら、

 

単純な動きや単調な動きでなく全身を動かしながら、足首、膝、股関節、骨盤が

 

しっかり動くことで足首の可動域や関節アライメントが整っていくような

 

プランニングが必要ということです。

 

 

個々のパーツがそれぞれ正常に働きながら機能して、

 

個と全体が調和して全身でひとつの動きがスムーズに行われているか。

 

これが、動きの個と全体のバランスの調和を意識するということです。

 

まとめ

まとめ

 

動かさないと、すぐに動けなくなる。

 

筋力が低下して血行が悪くなるだけでなく、

 

周辺の筋肉も萎縮して、関節や筋膜が癒着して可動域に制限がかかる。

 

可動域が狭くなった関節を無理に動かそうとすると、

 

(本人の自覚は無くても)不自然な動きになり、それを繰り返すことで

 

痛みを感じて動きが萎縮してしまう/二次的な痛みの原因になる

 

痛みの再発/悪化の不安が絶えず頭をよぎり無意識に動きに制限をかけるようになり

 

全身的な誤作動を誘発してしまう。

 

 

これらのことが重なって腰や背中、肩などを二次的に痛めてしまい、

 

科目/部分診断では原因が分かりづらいことから慢性化してしまうのです。

 

 

人間とは、考え、動く生き物

 

 

固定レベルと固定期間、動かし始めるタイミングの見極めの重要さや

 

リハビリで行う動きの選択と質を意識しながら動くことが

 

器質的&機能的な完治への最短ルートにつながるということです。

 

 

人は考える生き物であり、動くことは生きること。

 

 

健康は当たり前のことではなくて、ふとしたきっかけで簡単に失うこともあり、

 

健康を維持するにも再度獲得するのにも大きなエネルギーと時間が必要になり、

 

体が当たり前に動くことも、自由に動けることも、

 

健康を意識して獲得したり保たないと質の高い健康は維持できません。

 

健康でいることは当たり前のことではなく、当たり前と感じている日常生活は

 

改めて考えてみると、とても幸せなことなんだと気づかされました。

 


ということで、今回(③)はここまでです。

 

 

このブログがあなたの健康維持・獲得のキッカケやヒントになれば幸いです。

 

 

長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。

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