2024.9.15 【加筆・編集しました】
(このブログは①・②・③に分けてあり、その②です)
今回は、関節を固定して動かさないようにすることのデメリットについて
書いてみたので興味のある方は是非読んでみてください。
サポーターやコルセットを着用し続けていると
関節を固定して動かさない処置って必要な処置なんですが、
固定の強度や期間を間違えると動かさないことのリスクって意外と高くなるんです。😨
関節や筋肉の保護目的でサポーターやコルセットを常時着用して動くようになると、
体がそれに適応して(悪い意味で慣れてしまい)モノに頼ることが普通になっていきます。
例えば、高齢者が歩く際に少しでも安全で楽に歩ければと(善意で)杖を渡してしまうと、
直にもっと安定した杖が欲しくなり、杖を頼って歩くようになります。
そうなることで、重心が体の外へ出るようになり、運動のメカニズムが狂い始め
そのうちもっと楽に動ける手押し車が必要になり、
杖などのモノに頼らないと自立したり歩行できなくなっていきます。
そしてますます重心が体の外へ出てしまうと、そこに筋力の衰えが拍車をかけて
最終的には自立できなくなってシニヤカーに乗ることが当たり前になる。
本来なら安心して動けるように動きをアシストするための道具が、
動きをサポートしたりヘルプするどころか、それ無しでは動くことに不安に感じてしまう
ほどの依存の対象になるなんて、本末転倒ですよね。
関節の役割を考えてみた
関節は靭帯でその形状が保たれ、
筋肉などの働きで関節のバランスが安定するように設計されていて、
適度な負荷をかけることで鍛えることが可能なのですが、
しっかり荷重をかけたり動かさなくなると筋力はどんどん低下していきます。
関節や筋肉を適度に保護したり鍛えることは必要ですが、
過保護にするとに弱くなる原因になり、過度に鍛えると器質的に
壊れてしまうの可能性が高くなるのです。
パフォーマンスが上がる=体の操作性が上がること
怪我や故障が原因して関節が固着化して動かなくなったり、
筋膜の癒着や筋肉の不随化で自分の思うように動かせなくなる。
体の一部がなにかしらの理由で動かなくなったり動きにくくなって
体の操作性が下がるとパフォーマンスは一気に下がります。
例えば、肩関節の動きが悪い状態でそこから先の手を動かそうとすると、
肩甲骨や体幹がそれをカバーしようとして誤作動を起こし
最終的に腰に負担がかかって腰痛の原因になります。
同様に(捻挫が完治していない状態など)足関節の動きが悪い状態で
歩いたり運動(特に片足加重やつま先加重、ジャンプ系の動き)をすると
膝や股関節にかかる負担が大きくなり、全身のバランスが崩れた状態で動くことで、
肩を痛めたり首を痛めたり、それをカバーしようとした腰に負担がかかり、
結果として腰痛の原因になります。
体はどんな動きも全身で動くように設計されている
体は本来、どんな動きも全身で動くようにつくられています。
部分的に動かしているようでも全身は関連・協調して動いているので
怪我や故障をしてみると動かせない部分が原因して、
想像以上に不自由さを感じることにます。
筋肉は、大きくインナーマッスルとアウターマッスルの2つに分けることができ
⚫️ アウターマッスルは、意識しやすく、単一で働き、動作には補助的に働き
⚪️ インナーマッスルは、意識しにくく、関連・協調して働き、動作に主導的に働き
全身の動きの悪い部分(稼動率の低下している部分)を腰の動きでリカバリーして
動くように設計されているのですが、
疲れてきたり、力んでしまったり、カバーする関節が大きな肩関節や股関節だと、
リカバリーしきれなくなって他の部分へかかる負担が大きくなるのです。
動かさないと、動かなくなっていく
体を動かしていないと、体は動かなくなる。
関節を動かしてないと、動かしたくても動かせなくなる。
本来、体を自由に動かすためにあるはずの関節が、たった数ヶ月で動かなくなる。
動かさないと不要と認識され、機能が低下して不自由になる。
動かさないと動かなくなるのは、ある意味当たり前のことなのかもしれませんが、
関節を固定してたった数ヶ月動かさないだけで退化するのを目の当たりにすると、
生きることは動くこと。
という言葉を改めて思い出し
体を正しく使うことの大切さを改めて考えてしまいます。
当たり前の日常に戻って、はじめて完治
捻挫やギックリ腰なども、多少の痛みは感じながら動ける状態に体のバランスを整えて
最小限の固定(安定を保って)で動かすことが施術における僕の基本的な考え方です。
(もちろん無理は禁物ですが)
そうすることで結果的に〝完治〟までの期間(日常生活に支障やストレスを感じない
状態や競技に復帰したり、通常通りトレーニングができるまでの時間)が
最短になることは経験的に知っていましたが、
最近では、脳出血や盲腸などでも、体がある程度動ける状態まで回復したら、
どんどん体を動かす積極的なリハビリをするみたいです。
できることなら痛いことや辛いことは避けたいのですが、
固定を外して動き始める期間の見極めの重要さと、ただ単に動かすのではなく
器質的にも機能的にも回復するような、皮膚、筋肉、筋膜、骨格でそれぞれに
質の高い動きをすることが完全回復への早道になります。
と今回(②)はここまで、③へと続きますので是非読んでみてください。
このブログがあなたの健康維持・獲得のキッカケやヒントになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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