2020.3.19 【加筆・編集しました。】
(このブログは前編と後編に分けてあり、その後編です。)
前編に引き続きご覧いただきありがとうございます。
もし、前編を読んでいただいてない方は、5分もあれば読めるはずですので、
ぜひ前編から読んでみてください。
腰の痛みや肩こりなど、痛みがなぜ起きるのか興味がある方、
肩や腰を揉んだりシップを貼ったりだけではなかなか改善しなくて困っている方は
是非読んでみてください。
後編は、腰や肩の代表的な痛みやケガの理由についての考察です。
椎間板ヘルニアに多い原因を考えてみた
一般的に ヘルニア と呼ばれるこの症状は、
ギックリ腰同様に、急に強い痛みと腰から太腿の裏、足にかけて痺れが起きる
ケースが多いのが特徴ですが…
症状は急に起きたとしも、原因は急に体がどうにかなったのはなく、
これまでの体の使い方の結果として起きているケースがほとんどです。
(急性症状ですが、原因は慢性的な間違った動作の繰り返し+ストレス+疲労困憊が
圧倒的に多いです。)
二足歩行をする人間にとって、構造的に椎間板にかかる負担が大きいのは
事実なのですが、無意識に息を止めて力を入れることをやっている人は多くても、
呼吸をコントロールして呼吸に関係なく(息を止めないで、吸っていようが吐いて
いようが)腹圧を安定させることを教わる機会は、家庭でも学校でもありません。
(自覚はなくても)不安定な腹圧で体幹のバランスが崩れた状態で動いていると、
腰に負担が集中しやすく、そんな間違った体の使い方を繰り返した結果、負担が
かかりやすい腰椎の椎間板が潰れてヘルニアがとび出し、
とび出したヘルニアが神経を圧迫したり刺激して、突然強い痛みと脚の裏側に
痺れを感じるのですが…
⚫️ 痛みがないので気がつかないまま、間違った体の使い方を日頃からしていた結果
⚫️ 慢性腰痛を我慢しながら、ごまかして動いているうちに悪化させた結果
発症しているケースが圧倒的に多いのです。
この発症パターンは、脊柱管狭窄症でも似たようなプロセスで悪化していき、
脊柱管が狭窄して脊髄神経が圧迫され、狭窄症状が起こるようです。
どちらも症状があるのは腰なのですが、(不思議と)肩関節が悪く、
体幹上部の力みが強いことが多いので、上半身の改善が痛みの改善に
大きく影響を与えるケースが多いのが特徴です。
肩こりに多い原因
肩こりの主な原因は、肩まわりの筋肉の過度な緊張による血流低下です。
肉体的ストレス、精神的ストレス、自律神経の乱れで起こりやすく
温めたりもみほぐすと(一時的にですが)楽になります。
肩こりは、首・肩周りには約20種類以上ある筋肉群の動きと血行が悪くなって
頚椎・肩甲骨・鎖骨・上腕骨の動きにまで制限がかかった状態なので、
肩の症状単独ではなく、頭痛や吐き気、しびれなどを伴うことがよくあります。
ちなみに腕の重さは、片腕がだいたい体重の6〜6.5%といわれているので、
仮に体重60キロなら、約3.6〜3.9キロで両腕だとこの倍の重さのものを
構造的に肩から吊り下げていることになります。
(2リットルのペットボトル2本分が両腕にぶら下がっているイメージです。)
🤔 冷静に考えてみると正しい位置で吊り下げて支えないと間違いなく負担が
大きくストレスがかかる重さですよね。
体の構造的な問題だけでなく
また、肩の筋肉は自分の意志でコントロール可能な筋肉(随意筋)なので、
自分で意識して肩の筋肉の力を抜けば良いだけのはずなのですが…
それがいつの間にかできなくなっている、随意筋の不随化状態なのです。
日常的な力み癖や、姿勢の悪さで肩甲骨や鎖骨のポジショニングが悪いまま
固定化して、首・肩周りの筋肉に頭や腕の重さの負担がかかりやすい状態に
なっていることなど、原因が単純ではなく複合的なことが多いことが、
肩こりが〝しつこい〟といわれる理由なのかもしれません。
腰痛と同様、上半身が冷えても肩がこりやすくなります。
葛湯や生姜湯など、体の温まる飲み物をのんで体(胸)がポカポカしてきたら
肩こりや頭痛が解消されるケースは、(腰痛同様に)体がこわばっている
冷たい風に当たり過ぎて〝胸が冷えている〟状態です。
但し、ほとんどのケースで本人に自覚がまったくないので、逆に冷やすような
ライフスタイルになっていることが多いです。
肩こりの原因を肩だけの問題として考えるよりも、
鎖骨・肩甲骨・腕・胸郭上部の動きまで、ひとまとめで考えた方が、
根本的な肩こり解消のヒントが見えてくるケースが多いです。(ライフスタイルも含めて)
捻挫の原因になることも
不自然な形に足をひねることで起こる捻挫は、
骨と骨を安定させる働きの靭帯をのばしたり靭帯が断裂したり、
骨と筋肉のをつなぐ腱を痛めたりします。
例えば、バスケットボールなど競技の特性上、捻挫が起こりやすい競技もありますが
歩いているだけで足をひねる場合、(股関節や骨盤の偏りが原因して)
不自然な足の動かし方をしているか、重心が高くて常に足首に無駄な力が
入った状態で歩いていたり、足関節のバランスが崩れている可能性が高く、
見て分かる身体的な特徴がいくつかあります。
👉 チェック👀ポイント
👀 靴の踵の外側だけが偏擦れしやすい
👀 アキレス腱のシワを後ろから見るとシワが斜めにはいっている
👀 座った時に足首から先を内側にひねって伸ばす癖がある
捻挫は癖になるという話がありますが、
治療する際に固定しただけでは、足関節が捻挫した時の悪いバランス状態のまま
なので、きちんと動くように整復して足関節のバランスを整えておかないと、
腫れが引いて固定を外しても回復が遅いだけでなく、再度ひねって捻挫をする確率
が高くなるのです。
また、固定期間中に全身のバランスが一時的に狂うので、足だけでなく全身のバランスを
整えおくことで完全回復までが早くなります。
体の使い方とライフスタイルを見なおそう
😵急に動けなくなるほど腰が痛くなる原因は、痛くなったキッカケよりも
そうなる前の体の使い方やライフスタイルが原因なことが圧倒的に多いです。
動けないレベルじゃないけど、腰の痛みが気になる一番の原因は、
腰痛を完治しないまま放置したことと、痛みを庇(かば)う動きの定着化が原因です。
😱ヘルニアがとび出して強烈な痛みと痺れの原因になるのは、
特定の腰椎(椎間板)に負担がかかるような体の使い方(動き方)を
繰り返したことが主な原因です。
😢肩こりという、首や肩の筋肉がこり固まってしまう症状の原因は、
頭や肩のポジショニングの悪さとストレスや自律神経の乱れなどで、
無意識に首や肩が力んでしまい、それが定着化して血流が慢性的に低下
したことが原因でおきているケースが多いです。
🚶♀️捻挫の直接の原因は足首をひねることですが、
その前段階で股関節や骨盤のバランスが悪く、ひねりやすい足関節のバランス状態
のまま動くと捻挫をする可能性が高くなります。
同様に足首に無駄な力が入っていると同じように捻っても症状がキツイ捻挫をする
可能性が高くなります。
こうして改めて考えてみると、
(普段の)体の使い方や無駄な力を抜くこと、ライフスタイルの大切さを感じます。
まとめ
ライフスタイルを見直したり、理にかなった体の動き方を身につけたり、
力みを解消したり、体のバランスを整えたり…
症状はさまざまでも痛くなる理由は、患部だけに問題があるわけでありません。
今は痛くなくても、
いつそうなってもなんの不思議もないような体の使い方をしていると…
遅かれ早かれ痛みが出る可能性が高くなり、
一旦痛くなったらそれまで溜まったツケを払わないと、
痛み止めだけではごまかしきれず痛みは快方へは向かわないうことです。
できることなら痛くなってからよりも、痛くならないように。
知らなければ準備も対応もできないことでも、知ってさえいれば
自分でできることがあります。
動きの質も生活の質(QOL)も、高める努力と下げない工夫を意識して、
行動(体の手当てと体の手入れ)をしてみませんか。
このブログがあなたの健康維持・獲得のキッカケやヒントになれば幸いです。
長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
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