免疫力って何?(後編)免疫力をアップさせる方法

コントロール体のしくみと働き
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2020.4.1  【加筆・編集しました】

(このブログは前・後編に分けてあり、その後編です。)

 

いつまでも元気で健康的に過ごしたい方や、

体の免疫システムに興味がある方は是非読んでみてください。

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免疫は体のどこにあるの?

どこに

 

免疫力は、加齢による低下は避けられませんが、

 

食事の栄養バランスと運動習慣、ストレスケアなどで底上げは可能です。

 

 

そんな免疫システムは、

 

6歳でほぼ完成して、20代でピークを迎えます。

 

そして、加齢とともに徐々に低下しながら、

 

50代ではピーク時の50%まで低下し、

 

70代でピーク時の20%まで下がるといわれています。

 

 

免疫細胞は、体中に存在しています。

 

その中でも特に多く集まっているのが、

 

扁桃腺、胸腺、脾臓、腸、パイエル板(小腸壁)骨髄、肌などの他にも

 

頸部リンパ節、リンパ管(首のつけ根)、腋窩リンパ節(わきの下)、

 

そけいリンパ節、そけいリンパ管(そけい部)などです。

 

 

体の中心部分や大きな関節だけでなく

 

体の働きを微調整するホルモンを分泌する腺や、

 

体液循環の下水道の働きをするリンパ系、

 

消化吸収に関係する腸壁には全身の約7割の免疫細胞が集まっています。

 

 

体の総合的な免疫力のピークは20代で、加齢によって免疫細胞の量が減り、

 

同様に体内の水分量も減るので免疫機能が低下していくのです。

 

免疫=腸管免疫ということを知っていますか?

コントロール

 

 

 

腸管免疫の特徴は、免疫細胞の数が多いことです。

 

腸管には、約500種以上、約100兆個の腸内細菌が生息していて、

 

食物繊維などを発酵によって代謝しています。

 

免疫力=腸の働きといっても過言ではありません。

 

最近の研究では腸内細菌が、腸管の免疫系の成熟や機能維持に寄与していることが分かり

 

そのメカニズムが明らかになってきているそうです。

 

 

第二の脳

 

腸内細菌と免疫細胞で〝免疫力を司る〟といわれる腸の神経細胞は、

 

脳の次に多い1億個あり、第2の脳ともいわれています。

 

神経細胞の働きで筋肉を動かして、消化吸収の働きを腸独自でできるそうで

 

全身に2兆個あるといわれている免疫細胞の約7割が腸にあるのは、

 

食べ物といっしょにウイルスや細菌などの外敵にさらされやすい臓器だから

 

と考えられています。

 

 

発酵食品と腸内細菌

 

腸内細菌のバランスを整えるのは、ヨーグルト、漬物、味噌などの発酵食品

 

免疫細胞のバランスを改善するのが、食物繊維やオリゴ糖といわれています。

 

その理由のひとつとして免疫細胞の暴走を抑える働きの細胞を産み出す

 

腸内細菌(クロストリジウム菌)の好物が食物繊維で、食事で食物繊維を

 

多く摂ることで腸内細菌(クロストリジウム菌)が増えるそうです。

 

 

また、日本人の腸内には長年の食生活から食物繊維を好む腸内細菌が

 

多く住みついていて免疫力をコントロールする能力も世界的に見て高いそうです。

 

免疫力を上げるのにできること

高いと

 

 

1. 腸内細菌を善玉菌優位にする

 

免疫に関係する細胞の約6割が小腸の消化管にあり、腸には重さ約1キロの

 

腸内細菌が住んでいてると言われいて、この腸内細菌が善玉菌優位であれば

 

免疫力が高まることが解っています。

 

食物繊維の多い食事や発酵食品を意識して食べたり、食生活が偏りがちな場合は、

 

ビオフェルミンなどの整腸剤なども効果的です。(善玉菌の定着には時間が必要です)

 

 

2. 全身の代謝を上げる

 

免疫細胞も新陳代謝を繰り返しているので栄養素の供給と細胞が働きやすい

 

環境が必要で、日常生活で全身の代謝を上げる方法は、呼吸法や運動、入浴です。

 

健康=免疫力が高くコントロールされている状態なので、適度な運動や腹圧を

 

高め安定させる呼吸法、ゆっくりお湯につかって温まり質の良い睡眠をとること

 

でも代謝は上がっていきます。

 

 

3. 自律神経を整える

 

自律神経の交感神経は覚醒時(緊張時)に優位になり、副交感神経は安静時

 

(リラックス時)に優位になります。

 

過度のストレスや緊張、もしくは怠惰なライフスタイルで、交感or副交感神経の

 

一方だけが優位だと免疫能力が落ちることが解っています。

 

 

リズムの安定した食事時間、入浴時間、睡眠時間、腹圧呼吸。

 

自律神経が不安定にならないようにするには、意識的に安定したライフスタイルが

 

最も効果があります。

 

 

4. ストレスを発散する。

 

趣味があればその世界を楽しむ。趣味が無いなら、海や山にいってリラックスする。

 

波の音や小川のせせらぎを聞きながらまったりするなど、リラックスしてみましょう。

 

自分は何をするとストレスが発散できるかは個人差があるので自分が最もストレスを

 

発散できる方法を2〜3パターン準備しておき、状況に応じて使い分けながらストレス

 

コントロールしましょう。

 

免疫力はコントロールされていることが大事

高まる

 

免疫力は高いことが大切ですが、コントロールされていなければ諸刃の剣になり

 

自分の体にダメージを与えることがあるので、高いことにプラスしてコントロール

 

されていることが最も大事なことです。

 

 

⭕️ 美肌効果

 

免疫力が高い=血行が良い状態なので、

 

新陳代謝が促進して老廃物も排出されやすくなり、

 

肌のターンオーバーを促進する効果も得られ、

 

結果として肌がきれいな状態を保てるようになります。

 

 

⭕️ アレルギー

 

免疫力が高まりコントロールされることで過剰反応は起きにくくなります。

 

特定の物質に対して体が過敏に反応してる花粉症などのアレルギーは、

 

白血球のマクロファージやリンパ球や顆粒球などが過剰反応することで

 

アレルギー症状が出ているからです。

 

 

⭕️ 抵抗力が上がる

 

病気は体外からウイルスや細菌などの異物が入り込んできても駆逐できるようになり、

 

体内に入った異物に対抗して進行をゆるやかにすることが可能です。

 

人の体は毎日ガン細胞ができていて、免疫細胞によって消滅していますが、

 

免疫力が弱っていると見逃され、見逃されたガン細胞が増殖するのです。

 

 

⭕️ 回復力が高まる

 

回復力が低いと、風邪を何週間もひき続けているようなことになります。

 

免疫力が高まると回復力が高まり〝こじらせる〟ことが少なくなります。

 

調子が悪くなっても回復スピードが早いと、休養をとるだけで体調が回復して、

 

いつも通りに生活ができるようになります。

 

まとめ

まとめ

 

秋になって空気が乾燥してしてくると、肺は呼吸で体内の水分量を調整します。

 

大腸は消化された食べものに含まれる水分を吸収して循環させます。

 

そんな肺と大腸には、リンパ管がたくさん張り巡らされていて多くの免疫細胞があり、

 

体を守る役割を担っていてリンパの流れが悪いと老廃物が排出できずに溜まってしまいます。

 

 

秋のアレルギー症状、鼻炎、口内炎、むくみ、便秘や軟便などは、

 

もしかしたら免疫機能が低下しているサインなのかもしれません。

 

 

 

というわけで、今回(後編)はここまで。

 

 

このブログがあなたの健康維持・獲得のヒントやキッカケになると幸いです。

 

前編・後編と長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。

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