力みが起きる仕組み(②)I have control

体のしくみと働き
この記事は約8分で読めます。

2024.9.22  【加筆・編集しました】

(このブログは①・②に分けてあり、その②です)

 

無意識に力が入ってしまう。力みやすいタイプだと思う。

気がついたら肩に力が入っていることがよくある。

力を抜こうにもどうやって力を抜けばいいかが分からない。

 

自分がなんで力むのか、知りたい方は是非読んでみてください。

 

スポンサーリンク

力みとは制御できない筋肉の収縮

 

力み(りきみ)を、筋肉の働きとして表現すれば、過度な筋収縮。

 

 

体を動かすには、筋肉が収縮しなければ動くことができませんが、

 

関連・協調して働く筋肉を同時に同じ力で収縮させると拮抗して

 

動けなくなります。

 

 

一生懸命走っているのに、なかなか前に進まない。

 

その状態は、自分自身が動きにブレーキをかけている状態です。

 

 

アクセルとブレーキペダルを同時に踏んでいる状態なので、

 

頑張っているのに思うように動いてくれないだけでなく、

 

無駄が多いので疲れやすく誤作動しているので故障しやすい。

 

そんな状態です。

 

 

フリーズ状態

 

頑張って脱力しようとするほど状況はこじれていきます。

 

力を抜くことに意識をとられ過ぎると逆に余計な力が入ってしまい、

 

動きから正確性と柔らかさが消えていき息も止まってしまうことが、

 

力みの原因になることもあります。

 

 

安定して立っている柱を支えるのに力は要りませんが、

 

傾いている柱を支えるにはそれなりに支える力が必要なように、

 

姿勢をキープするのに無駄に力んでキープしているケースもあり、

 

本来なら体の構造やバランスで無理なく支えているはずが

 

本来の役割とは違う筋肉を使ったり、バランスが悪い状態で姿勢を

 

維持するのに力んでしまうのです。

 

思い通りに動かないから、力で動こうとする

 

 

収縮(屈曲)と弛緩(進展)のバランスとサイクル、

 

力のオンオフのリズムが狂っても力みやすくなります。

 

 

体にはたくさんの筋肉があり、

 

自らコントロールできる筋肉なのか/できない筋肉なのか

 

大きく2つに分けることができます。

 

自分の意思で動かすことのできる筋肉を随意筋といい、随意筋を動かすのが運動神経です。

 

 

筋肉と自律神経

 

逆に、自分の意思でコントロールできないのが内臓の働きです。

 

(自分の意思で消化を止めたり、心臓の動き止められませんよね)

 

その内臓をコントロールしているのが自律神経です。

 

 

自律神経には、緊張時に働く交感神経とリラックス時に働く副交感神経があり、

 

活動時と休息時にそれぞれ優位に自律的に働くようにできています。

 

 

💪 随意筋とは、

自分の意思で動かせる筋肉のことです。

 

体のほとんどの筋肉が随意筋でその随意筋をコントロールしているのが運動神経です。

 

 

💪 不随意筋とは、

心拍や胃腸の蠕動運動のように自分の意思ではコントロールできない筋肉のことです。

 

そして心臓や胃腸など内臓の動きをコントロールしているのが自律神経です。

 

 

同じ筋肉でも随意筋と不随意筋は違う神経でそれぞれコントロールされていて

 

力みの原因になるのが、随意筋の不随意化です。

 

本来なら思い通りに動かせる筋肉のはずなのに、思い通りに動かないから

 

力任せに動いてしまい、体が誤作動して余計に思い通りに動かなくなる。

 

自分では気づかない間にそうなっていて、

 

いつの間ににかそれが当たり前になっている。

 

随意筋の不随意化って、地味におそろしい状況なんです。

 

手の動きと力みの関係性を体感してみよう

 

 

まずはリラックスしましょう。

 

そして無駄な力を抜きましょう。

 

順次力まないように力を抜いていき

 

 

(そもそも自分が力んでいるのかどうかを体感できていない、

 

力んでいることに自分でまったく気づいていない場合もあります。)

 

 

そんな時は、呼吸を意識して緊張を感じたら末端を動かして解除するなど

 

どうなると力みやすくて、どこに力が入っていると無駄な力が抜けるのか

 

どうすると緊張を解除しやすいのかを体感してみましょう。

 

 

力みと動きの関係を体感する

 

やり方 その1

1. まずはゴム製のボールを両手で軽く握って、普通に立ってみましょう。

 

2. 同様にゴム製のボールを両手で軽く握って、つま先立ちしてみましょう。

 

3. つま先立ちしたまま強くボールを握ってみてください。

 

普通に立った状態と比べて、つま先立ちすると同時に手や指先にも力が入り

 

やすくなりませんでしたか?

 

不安定になった瞬間に指先に力を入れてバランスを保とうとする。

 

バランスを保とうとして指先に力が入るほど、逆にバランスが悪くなって

 

しまうことが体感できるはずです。

 

 

やり方 その2

1. ボールを軽く握って、普通に立った状態で腕をぐるぐる回してみましょう。

 

2. 同様にボールを軽く握って、つま先立ちで腕をぐるぐる回してみましょう。

 

3. ボールを強く握り込んでからつま先立ちになって、腕をぐるぐるしながら

 

  バランスを保ってみましょう。

 

普通に立った状態に比べて、つま先立ちになると肩に力みが出やすくなり

 

腕が回しにくくなることが体感できるはずです。

 

無理に腕をぐるぐる回そうとするほどバランスを崩してつま先立ちがキープ

 

できなくなり、強く握ってやればその傾向は更に強まるはずです。

 

 

もしも自分が肩車をしてもらう側(上に乗る)だとして

 

下で肩に乗せてくれている人が安定していれば、自分も力を抜いて動けますが、

 

下の人がグラグラしていると不安定さが怖くて力も抜けないし自由に動きにくくなります。

 

足元の安定感が手や肩の力み解消にいかに重要か、

 

体幹を介して手と足、腕と脚の〝つながり〟がどういうものかを体感できるはずです。

 

 

このテストは、ネタさえ分かってしまえば最初から意識してつま先立ちでも力を抜いたり、

 

動かすことは可能ですが、緊張しやすい状況での話となると、

 

なかなか力を抜いたりスムーズに動かすのが難しいのです。

 

まとめ

 

無駄に力まないで体を動かすには、随意筋を正しく働かせる必要があります。

 

随意筋の不随意化(思い通りに動かせる筋肉が思い通りに動かせない

 

状態に陥っていることも)も力みを生む原因のひとつになっているからです。

 

 

そして、人は他の動物とは違って脳の発達(大脳皮質)の関係で

 

思考したり意思があるので、

 

「〇〇したらどうしよう」とか、「〇〇しなくちゃ」という

 

緊張しやすい場面での不安や緊張が原因しても力みが起きやすくなります。

 

この思考が、自分の動きに悪影響を与えないようにするトレーニングも必要です。

 

 

まずは、自分が力んでいるのか力んでいないのか自分で気がつくこと。

 

もしも、力んでいることに気づいたら、日常から力んでないか意識して動いてみる。

 

力んでいることに気づいたら、末端を動かして緊張を緩和&呼吸で腹圧を安定させてみる。

 

地道にこれを繰り返してみる。

 

それでも自分ではなかなか無駄な力が抜けないようなら、

 

一度、体の専門家に相談したり依頼してみてください。

 

 

力みが当たり前の人生は、サイドブレーキをかけたまま走っている車🚘

 

のようにトラブルの原因になりますから。

 

 

力みは、あなたの心と体の健康にも運動のパフォーマンスにも

 

悪影響しか与えないので。

 


このブログがあなたの健康維持・獲得のキッカケになれば幸いです。

 

①・②と長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント