2020.3.27 【加筆・編集しました】
(このブログは①・②に分けてあり、その①です。)
体の動き、動きのクセ、動きの質、体の使い方に興味がある方はぜひ読んでみてください。
慣れるって大事だけど、慣れは怖い
理にかなった動き、合理的な動き、流れのある動き、
美しい動き、しなやかな動き、スムーズな動き。
自分が身につけている動きの質が高いとメリットがたくさんあり、
そし〝そうでもない〟なら、体の痛みや不調、不快な症状の原因にもなる
デメリットがあります。
日常的なことや基本的なことほど、一旦習慣化してしまって当たり前になると、
そこに問題の原因や問題解決のヒントがあったとしても、パターン化していることで
そのことに自分で気づくのは難くなります。
そして、そのことが問題なのは〝気づかないと解決できない〟理由にもなるからです。
仮に、毎日違和感なく動いている日常の動きであっても…
それは慣れてパターン化しているから違和感がないだけで〝理想的〟とか
〝スムーズな〟とか〝しぜんな〟という動きのモノサシ(基準)に当てはめて
動いてみると、これまで感じたことのないような不自由さや窮屈さ、違和感を
体感することになります。
その〝自己流〟が正しければ問題ないのですが、ほとんどの場合そうではないので
痛みや不調の原因になるのです。
制限のある動きで感じる違和感の正体
でも、(なぜ自分にとって当たり前の)日常動作なのに、
制限という〝ルールや基準〟を守って動こうとすると動きにくさを感じるのか?
それは、合理的な動きと、
自分ができる(毎日やっている)動きを重ね合わせるように動いてみると、
その型にはまり切らない自分自身体や動きの凸凹した部分(偏り)を不自由に感じたり、
動きづらく感じるからです。
自分ができるから、毎日やっているから、それがそのまま合理的な動きとは
限らないということです。
体を動かす感覚と動きの質
元々の体格や筋力だけでなく、体調やコンディション生活スタイルやその人の
身体感覚の発達レベルは人それぞれ違います。
動きに制限というルールを設けることで、
日によって動きやすいと感じる動きが違ってみたり、
普段感じることのない自分の体の癖や偏りが浮き彫りになり、これは武道や諸芸道などで
徹底的に基本の型を繰り返したり、礼儀作法や発声、立居振舞まで細やかに指導される理由
のひとつだと思います。
正しく歩けていますか?
歩くことは、シンプルな運動であり移動手段でもあります。
なんの制限やルールも設けなければ、(基本的に)歩けない人はいませんが、
例えば、平均台の上を歩いたり、頭頂にペットボトルを乗せた状態で、いつも通りに
歩ける人はどのくらいいるのでしょうか?
🤔 🤔 🤔
そこまで厳しくなくても、足で蹴らないように重心の移動を意識して。だけでも、
意識がそこに行き過ぎて混乱したり、途切れたりといつも通りには歩けません。
日常の動きに目的のある制限やルール、テーマを設定すると、
ほとんどの人が急に動きがぎこちなくなったり、動きにくさを感じたり、
できない動きをごまかそうとして力んでしまったり、
力むことで余計に動きがぎこちなくなっていくという悪循環に陥ってしまうのです。
自分の癖を知る
普段は感じることがなくても、習慣化された動きに隠れたバランスの偏りや
力んだ動きの積み重ねが体に痛みや不調などのトラブルを起こす原因になる
ひとつの原因になっていることを体感する。
〝どうしようとしているのか?〟という自分の癖を知ることができるのです。
これは、動くだけでなくジッと立っているだけでも同様のことが起こり、
同じ姿勢をキープするとしても、短時間なら力でどうにかごまかせても長時間となると
日頃から負担がかかっている筋肉に痛みや痺れがでたり、無駄に力み続けることになり、
姿勢を安定してキープすることが難しくなるからです。
動きをアップデートしていますか?
動きに目的のある制限を設けたり、安定して姿勢をキープすることを通して
習慣化した日常動作に隠れた痛みなどのトラブルの原因を浮き彫りにていく。
そんな習慣化した動きをアップデート(追加修正)したり、最適化するような
トレーニングや体の手入れをしていますか?
運動量や運動強度を重視することも大切ですが、動きの質も大切です。
心肺機能も筋力も体を使いこなしてボディコントロールができないと
鍛えた能力をフルに使いこなせないからです。
体も動きも成長するだけでなく、ある年齢からは衰退もしているので、
スマホのOS(オペレーティングシステム・コンピュータの入出力や同時並行処理
などを管理するプログラム)のように、
体と動きにも定期的なアップデートや最適化が必要ということです。
動きの質を意識する
体をダイナミックに大きく動かしたり、大きな力を一気に出して筋肉に負荷をかけて
動く前に、自分の習慣化した動きが間違っていないか時々チェックしてみることで
トレーニングの質と効果が上がっていく。
気がついたことから意識して修正しながら、動きをベストな状態に保つ。
良い習慣はその人の特性になっていき、悪い習慣はその人の悪癖になります。
自分が意識しやすい筋肉ばかり使ったり、苦手な動きを避けたり、
自分にとって動きやすい動きをしてごまかしを繰り返していると、
知らず知らずのうちに痛みや不調につながっていくからです。
ということで今回①はここまでです。
どんな習慣を身につけるのかって大事ですよね 😊
後編は、痛みを根本から解決する考え方や、体幹の自由度のセルフチェック方法
について書いていますので是非後編も読んでみてください。
このブログがあなたの健康維持・獲得のキッカケやヒントになると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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